しっかり理解!!年末調整と確定申告

年末調整と確定申告

会社員の皆さんにとっては恒例行事、年に1回訪れる年末調整。
なんとなく適当に行ってませんか??

年末調整はその名の通り、年末のお給料総決算として会社から支給されるお給料(給与所得)の所得税額を計算する手続きです。

保険やふるさと納税など、所得税の控除対象になるものをしっかりとチェックすることで所得税の払い過ぎや不足を知ることができるのです。

また、今回の記事では誰でも聞いたことがある「確定申告」についても詳しく解説していきます。

副業をしている方、これから始めようと思っている方や、年末調整で申請し忘れた控除対象がある方などは特に必見です。

また、年末調整で申請し忘れた控除対象も、確定申告を行うことで取り戻すことができたりします。

自分の給与と納税の金額を把握するためにも、年末調整と確定申告についてしっかりと理解していきましょう!!

所得税について

改めて、年末調整とは1年間(その年の1月から12月)に支払われた給与から差し引かれた所得税を精算(再計算)する手続きのことです。

そのためそもそも所得税がどのようにして決められているのか理解する必要があります。

以下の記事で所得税の計算方法などについて詳しく解説しておりますので、
先にご一読いただければ、今後の記事がより分かりやすくなるかと思います。

年末調整と確定申告の違い

年末調整と確定申告

さて、それでは年末調整と確定申告について詳しく紐解いていきましょう。

まず初めに、年末調整と確定申告がどのような役割を担っているのか、両者の決定的な違いは何なのかについて見ていきましょう。

年末調整の役割と対象となる条件

年末調整は、毎月の給与から所得税などの税金が天引きされている人を対象とした手続き。

企業に勤めている方、一般の社会人は、所得税や住民税などの税金が差し引かれた金額をいわゆる手取りとして受け取っていることになります。

この、給与を支払う者(企業)が、給与を受け取る個人(社員)に代わって、各給与から税金分を差し引いて納税する制度のことを「源泉徴収」といいます。

この時、毎月の所得税は正確な金額ではないため、税金を徴収しすぎている場合や足りない場合が出てきます。

※所得税は、身の回りの変化(結婚、保険料の変化)などで、税金を差し引く対象となる金額(課税額)が変動することもあり、毎月の金額はおおよその金額で差し引かれているのです。

この税金の過不足を調整するのが年末調整の役割です。

住民税も年末調整の対象?

ここで気になるのが「住民税」

住民税も年末調整の対象かどうかですが、答えは「No」です。

住民税は前年分の所得に対して課税されるものなのです。

年末調整を行う対象となる条件は、まず大きく二つに分類されます。

年末調整2パターン
  1. 12月に行う年末調整の対象となる人
  2. 年の中途で行う年末調整の対象となる人

それぞれ詳しく見てみましょう。

1.12月に行う年末調整の対象となる人

12月に行う年末調整の対象となる人は、会社などに1年を通じて勤務している人や、年の中途で就職し年末まで勤務している人(青色事業専従者も含みます。)です。
ただし、次の二つのいずれかに当てはまる場合は年末調整の対象となりません。

  • 1年間に支払うべきことが確定した給与の総額が2,000万円を超えている
  • 災害減免法の規定により、その年の給与に対する所得税及び復興特別所得税の源泉徴収について徴収猶予や還付を受けた

2.年の中途で行う年末調整の対象となる人

年の中途で行う年末調整の対象となる人は、次の5つのいずれかに当てはまる人です。

年の中途で退職した人で下記に当てはまらない方は年末調整の対象となりません。

  • 海外支店等に転勤したことにより非居住者となった
  • 死亡によって退職した
  • 著しい心身の障害のために退職した(退職した後に再就職をし給与を受け取る見込みのある人は除きます。)
  • 12月に支給されるべき給与等の支払を受けた後に退職した
  • いわゆるパートタイマーとして働いている人などが退職した場合で、本年中に支払を受ける給与の総額が103万円以下である(退職後その年に他の勤務先から給与の支払を受ける見込みのある人は除きます。)

確定申告の役割と対象となる条件

確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じたすべての所得の金額とそれに対する所得税等を計算し、源泉徴収された税金や予定納税で納めた税金などの過不足を清算する手続きのことです。

これは所得があるすべての人が対象となるのですが、ここで先ほど役割を説明した「年末調整」が関わってきます。

本来であれば会社員も所得があるため確定申告を行う必要があると思うのですが、年末調整している人はすでに税金などの調整をしているため確定申告をしなくてもよいのです。(しなくてはならない場合もあります)

それゆえ、会社員の方々はあまり確定申告になじみがないかもしれませんが、会社員であっても確定申告が必要な場合もあるのです。

ここまでの理解で、確定申告については以下のように分類できます。

確定申告3パターン
  1. 確定申告が不必要な人
  2. 確定申告が必要な人(納税額が足りない場合など)
  3. 確定申告をした方が良い人(納税額が戻ってくる場合など)

ここは大事なポイントになるため、それぞれの条件について見てみましょう。

1.確定申告が不必要な人

まずは確定申告をする必要がない人です。

こちらは確定申告の役割の際にお話しした通り、会社から給与を得ている会社員のほとんどの方が確定申告を自分でする必要はありません。

確定申告が不必要な人は以下の通りです。

  • 会社に所属している従業員で会社が年末調整を行ってくれている人
  • 所得が少額(基礎控除のみで38万円以下)の人
  • 公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下で、その他の所得金額が20万円以下の人

2.確定申告が必要な人

先ほどの説明にもありましたが、確定申告が必要な方のほとんどは自営業の方、フリーランスの方が主になります。

ですが、以下の表に該当する方は会社員でも確定申告が必要になります。

  • 給与収入が2,000万円を超えている
  • 給与所得以外に副収入があり、その所得だけで20万円を超えている
  • 2か所以上の会社から一定額の給与を得ている
  • 同族会社の役員やその親族で、会社から支払われる地代、貸付金の利子等による所得が発生する
  • 個人事業主の使用人などで源泉徴収が行われていない
  • 「退職所得の受給に関する申告書」を提出せずに退職金を受け取り、税率20%の源泉徴収された人で、源泉徴収税額が正規の税額よりも少ない
  • 被災者において、災害減免法により源泉徴収税額の徴収猶予や税金の還付を受けた

もんちくん

副収入は20万円を超えたらか~
日本人の約5人に1人が副業をして副収入を得ているというデータがあるらしいよ!

ともちゃん

また、下記の表に該当する方で所得の基礎控除額が38万円超える場合も確定申告が必要となります。

  • 個人事業主の事業所得やアパート経営などの不動産所得がある
  • 年金等の収入がある
  • 不動産やゴルフ会員権などの譲渡売買をして、所得が発生した

もんちくん

副業でお金稼いでたけど、個人事業主じゃないし大丈夫だと思ってた。。。
副業、個人事業主という形ではなくて、一定以上の所得が発生しているかどうかが重要なポイントね!

ともちゃん

3.確定申告をした方が良い人(納税額が戻ってくる場合など)

以下の表に該当する場合は、確定申告の義務はないものの、確定申告で税金が還付される場合があるため要チェック。

気づかないうちに損をしてるかもしれませんよ。。

  • 給与所得者で、医療費控除、住宅取得控除、雑損控除、寄付金控除などが適用される
  • 給与所得者で、生命保険料控除、地震保険料控除、出産控除などの時期ズレにより、年末調整もれがあった
  • 給与所得者で、年途中で退職し、年末調整までに再就職していない・再就職先の年末調整に間に合わなかった
  • 「退職所得の受給に関する申告書」を提出せずに退職金を受け取り、税率20%の源泉徴収され、源泉徴収税額が正規の税額よりも少ない
  • 退職金支払いを受けた際、「退職所得の受給に関する申告書」を提出せず税率20%の源泉徴収され、源泉徴収された税額が納めすぎている
  • 予定納税していたが、所得が少なかったため税金を納めすぎてしまった
  • 副収入所得が20万円以下の給与所得者で、副収入につき源泉徴収されている
  • アルバイトをしていて、源泉徴収されているが、年末調整を受けていない
確定申告の重要さ

どのような形でも、副収入があった場合は確定申告の必要があるかどうかを確認するようにしましょう。

抜け漏れがあった場合、故意・過失問わず申告漏れが発覚すると追徴課税の対象になってしまいます。

追徴課税は重い罰則なので、十分注意するようにしましょう。

それぞれの申告方法

申告方法

さて、ここまでで年末調整と確定申告の役割と対象者について把握することができました。

自分が対象であるかどうか判別できたら、それぞれの申告の方法を知る必要があります。

保険や確定拠出年金、ふるさと納税、扶養家族がいるかなどでチェック箇所が異なってきますので、申告の内容と方法についてしっかり理解しておきましょう。

年末調整の申告方法

まずは年末調整の申告方法ですが、従業員の方は会社から以下の見覚えのある紙を配布されることと思います。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
平成30年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書とは、扶養している家族に関して申告を行ない、個々の事情に合わせて税金を軽減するための申告書のことです。
給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書
平成29年分給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書

保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書は、生命保険や地震保険、配偶者特別控除などを申告し、税金を軽減するための申告書です。
平成30年度より、記入用紙が一枚増えます!!
平成30年から実施された税制改正により、配偶者控除・配偶者特別控除の制度が変わっています。
そのため、これまで「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」として一枚にまとめられていた申告書が、「配偶者控除等申告書」と「保険料控除申告書」という2つの新しい様式として分離する形になります。

改正前改正後
(平成30年度から)
給与所得者の保険料控除申告書

給与所得者の配偶者特別控除申告書
給与所得者の保険料控除申告書
給与所得者の配偶者控除等申告書

以下2枚が新しい申告書です。

給与所得者の保険料控除申告書

おおむね以前の記入様式と変更はありませんが、様式右下の確定拠出年金の記入欄について、「個人型」と「企業型」が分離した点が変更点になります。
給与所得者の配偶者控除等申告書

配偶者特別控除申告書に当たる様式で、本人と配偶者についての情報を記入するものであり、今まで以上に詳細に記入する必要があります。

この用紙に必要事項を記入して経理担当者に提出すれば、大方大丈夫かと思いますが、
各用紙の記入方法や準備が必要なものなど、要チェックなポイントについて解説していきたいと思います。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の確認箇所

下記画像の枠ごとにチェックしていきましょう。

年末調整参考資料(扶養控除等申告書)
A枠

会社側が記入する欄のため、特に記載は必要ないと思います。

B枠

年末調整を行うすべての人が記入する欄で、ここには自分の情報を記載していきます。マイナンバーは会社によって記入の要否が異なるので、経理担当者に聞きましょう。印鑑は実印である必要はありませんがシャチハタはNGです。

C枠

2ヶ所以上のところから給与の支払いを受けている人が、他の勤め先に申告書を提出している場合に○を付けます。一か所からのみの場合は空欄で大丈夫です。

いったん確認

D枠以降については、以下の表に当てはまる方のみ記入する内容になります。

該当チェックリスト
  1. 自分に控除対象配偶者(※1)がいる
  2. 自分に扶養親族(注2)がいる
  3. 自分が障害者、寡婦、 寡夫、又は勤労学生に該当する
※1控除対象配偶者
同居している「年収が150万円以下」の配偶者がこれに該当します。
※2扶養親族
同居している「年収が150万円以下」の”配偶者以外”の親族がこれに該当します。
また同居していなくても、あなたの仕送りにより生活している親族で、年収が103万円以下の人も該当します。
例えば別居している学生の子供の年収が103万円以下であり、あなたの仕送りにより生計を立てている場合は、扶養親族に該当します。
注意
2018年以前は「年収が103万円以下」が該当の条件でしたが、改正により「150万円以下」に変更となりました。
D枠

源泉控除対象配偶者の氏名などを記載します。

以下条件に該当する場合は記載することができます。

  1. 自分の一年間の所得の見積額が900万円以下
  2. 生計を一にする配偶者の方の一年間の所得の見積額が85万円以下(青色事業専従者として給与の支払いを受ける人などは除きます)
E枠

控除対象扶養親族(16歳以上)の氏名などを記載します。

扶養親族の対象となる範囲については国税庁のHPを確認しましょう。

参考

◆扶養親族|国税庁国税庁

F枠

障害者、寡婦、寡夫又は勤労学生を記載します。いない場合は空欄で大丈夫です。

G枠

他の所得者が控除を受ける扶養親族等を記載します。

例えば、自分が配偶者と共働きをしていて、子供を配偶者側の扶養に入れる場合は、ここに配偶者の名前と子供の名前を記載します。

H枠

あなたの扶養親族のうち、その年の12月31日時点で16歳未満の人がいる場合に記載します。

こちらは、住民税に関係してくるため忘れずに記載しましょう。

給与所得者の保険料控除申告書の確認箇所

続いて、給与所得者の保険料控除申告書についての確認箇所になります。

給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書であった時との変更点はあまりなく、むしろ保険料についてのみ記載する用紙になったため紙に余裕ができたように感じます。

引き続き、下記画像の枠ごとにチェックしていきましょう。

給与所得者の保険料控除申告書解説画像
A枠

会社側が記入する欄のため、特に記載は必要ないと思います。

B枠

名前と住所を記載し、フリガナを記載します。住所は都道府県名を省略しても特に問題はありません。

印鑑は実印である必要はありませんがシャチハタはNGです。

いったん確認

生命保険、地震保険に加入している、会社とは別に社会保険料を支払っている、小規模企業共済等掛金を行っている方のみ記載する内容です。
特に加入していない方は記入する必要はありません。

C枠

生命保険料控除の詳細を記載します。
生命保険料控除は、合計で最大12万円の所得控除を受けることができます。

保険会社から送られてきた控除証明書のハガキを手元に置いて書き始めましょう。

生命保険料控除の欄は、加入している保険の種類によって3つに分かれています。
以下の表を見てみましょう。

  1. 一般の生命保険料:終身保険、定期保険、学資保険などのほか、平成23年12月31日以前に契約した医療保険など
  2. 介護医療保険料:平成24年1月1日以降に契約した医療保険やがん保険
  3. 個人年金保険料:「個人年金保険料税制適格特約」付きの個人年金保険

控除証明書から転記すればOKですが、控除額を計算する必要があります。

用紙に記載されている計算式通りに研鑽すればいいのですが、「かんぽ生命」のHPにて「生命保険料控除申告サポートツール」が公開されておりますので、計算が不安な方は使ってみるとよいと思います。

参考

生命保険料控除申告サポートツール-かんぽ生命かんぽ生命

D枠

地震保険を契約していて保険料を払っている人が記入します。

以下の条件を満たしていれば所得控除を受けられます。

  1. 自分または同一生計の親族(配偶者など)が所有する建物・家財が対象であること
  2. 常に生活の拠点として住んでいること
注意
地震保険は火災保険とセットで加入しますが、火災保険料は所得控除の対象にはなりませんので注意。※(旧長期損害保険料の経過措置を除く)
E枠

給与天引きの社会保険料はここに含める必要はありませんが、以下に該当する者は控除申請を出すことができます。

また、自分自身が払った社会保険料だけではなく、扶養親族の分を自分が支払っている分も含められます。

  1. 国民年金保険料
  2. 国民健康保険料(公的な介護保険料も含む)
  3. 社会保険料のうち給与天引き以外で払ったもの
  4. 国民年金基金の掛金(自営業者のみ)
F枠

給料から天引きされている掛け金とは別に、以下の表に該当するものを支払っている場合に記載する内容になります。

  1. 小規模企業共済
  2. 企業型DC(企業型確定拠出年金)
  3. iDeCo(個人型確定拠出年金)
  4. 心身障害者扶養共済掛金
MEMO
最近何かと話題のiDeCoはここに記載します。(自分で掛け金を払っている場合。)
「小規模企業共済等掛金払込証明書」というものが国民年金基金連合会から届きますので、証明書に記載の金額を記載します。

給与所得者の配偶者控除等申告書の確認個所

最後に、給与所得者の配偶者控除等申告書の確認箇所になります。

この用紙は実質、平成30年度からの新しい様式なので要チェックです。

独身で配偶者がいない場合、本人の給料年収1,220万円超の場合、配偶者の給料年収201万6,000円以上である場合は記載する必要はありません。

こちらも、下記画像の枠ごとにチェックしていきましょう。

給与所得者の配偶者控除等申告書ガイド

今回の用紙は、最終的にH枠を導き出すことが目標です。そのため、計算順番などを踏まえてステップ方式で要点を抑えていきましょう。

①A枠

まずA枠ですが、これまでと同様会社側が記載しているものと思います。

②B枠に自分の氏名・住所を記載

これまでと同様、氏名と住所を記載しましょう。印鑑はシャチハタNGです。

③C枠を記載し、区分Ⅰを割り出す

C枠では、合計所得金額(見積額)の計算をしてから、その結果をもとに「区分Ⅰ」を割り出していきます。

合計所得金額(見積額)の計算はE枠で行います。
E枠で合計所得金額(見積額)を計算し、右下に割り出された「(1)~(7)の合計額」の金額をC枠の「あなたの本年中の合計所得金額の見積額」に転記します。

転記したら、その金額をもとに右側の判定にチェックを入れて、A~Cの判定結果を「区分Ⅰ」に記載します。

④D枠に配偶者の情報を記載する。

D枠左記には、氏名や生年月日などの基本情報を記入します。

続いて、配偶者の合計所得金額(見積額)を計算します。

今度はF枠を用いて配偶者の合計所得金額(見積額)を計算します。
右下に割り出された「(1)~(7)の合計額」の金額をD枠の「配偶者の本年中の合計所得金額の見積額」に転記します。

転記したら、その金額をもとに下部の判定にチェックを入れて、①~④の判定結果を「区分Ⅱ」に記載します。

⑤控除額の計算

ここまでで「区分Ⅰ」「区分Ⅱ」が割り出されました。割り出した結果をもとにG枠で控除額の計算を行います。

G枠の縦軸を「区分Ⅰ」横軸を「区分Ⅱ」として交わった部分をF枠するのですが、H枠には「配偶者控除の額」と「配偶者特別控除の額」とあります。

これについてはG枠の下部に「摘要」なるものがありますので、交わった個所の下部に当てはまる摘要を確認し、当てはまったほうに記載しましょう!

添付書類の提出の仕方

年末調整では以下の証明書を一緒に提出することになりますが、その際の注意点について押さえておきましょう。

  1. 生命保険料控除証明書
  2. 地震保険料控除証明書
  3. 国民年金保険料控除証明書
  4. 小規模企業共済掛金払込証明書
  5. 前職の源泉徴収票【中途入社の場合】

①証明書は原本を提出すること。

証明書はコピーではなく、原本での提出が必須です。

他の用途で使うことはあまりないとは思いますが、念のため手元に残しておきたいという場合はコピーをとっておきましょう。

②証明書の余分な部分は切り離して提出

証明書は基本的に圧着ハガキという、3枚のはがきが糊付けされたもので郵送される場合がほとんどです。

宛名面や、証明書の見方を記載してある部分は切り離し、証明書の部分のみ提出するだけでOKです。

切り離して提出したほうが経理担当の方も見やすく、親切かと思います。

③証明書は貼り付けが必要?

申告書の裏面に、証明書の貼り付け欄があり、ここに証明書類を張り付けることができます。

ですが、会社ごとにルールが違うため経理担当の方に提出方法をあらかじめ確認しておきましょう。

会社によってはファイルにまとめて提出する場合や、別のA4用紙に証明書を張る場合などがあります。

確定申告の申告方法

次に、確定申告をする際の申告方法についてみていきましょう。

年末調整は会社が書類の準備や書類の回収などを行ってくれますが、確定申告は、売上や経費、所得などを確定申告の書類に記入して自分で税務署へ提出し、申告します。

(※e-taxといった電子申請もあります。)

2種類の記入様式

確定申告の様式は、申告書A申告書Bといった2種類があります。

「確定申告書A」は、所得が給与所得や公的年金等、その他の雑所得、配当所得、一時所得のみで、かつ予定納税のない方が利用できる様式です。

MEMO
予定納税は、前年の所得税が15万円以上だった場合に納める前払いの税金のことです。

会社員やアルバイト、パートの方は、基本的に確定申告書Aを利用します。

「確定申告書B」は、所得の種類に関わらず誰でも使用できる様式です。

個人事業主はこの「確定申告書B」で確定申告します。

申告書Bは申告書Aよりも項目が多く、カバー範囲が広いといった感じです。

白色申告と青色申告

さらに確定申告には、白色申告青色申告というものがあります。

簡単にそれぞれのメリット・デメリットについて記載してみました。

白色申告青色申告
メリット・事前申請の必要がない
・帳簿づけが簡単にできる
・確定申告の提出書類が少し少なくなる
・青色申告に適用される特典が得られない
デメリット青色申告者の特典を受けられる
例:青色申告特別控除が受けられる(最高65万円)
例:家族への給与を経費にできる
事前の申請が必要
帳簿づけが難しい
確定申告の提出書類が少し多くなる

このように、白色申告は簡単な帳簿づけで済みますが、青色申告者に適用される特典が適用されません。
個人事業を始めたての方や、所得が少ない方が選択することが多いです。

青色申告は白色申告よりも難しい帳簿づけをする必要がありますが、特別控除により節税ができ特典の恩恵を受けることができます。

特に何も申請をしなければ白色申告の扱いになりますので、青色申告する際には事前に税務署へ申請しておく必要があります。

申告書の作成方法

確定申告の申告書を作成する方法は以下が考えられます。

  1. ①税理士さんに相談する
  2. ②国税庁の確定申告書等作成コーナーで作成する
  3. ③会計ソフトを使用する

①税理士さんに相談する

初めてで不安なことが多い場合などは、税理士さんに相談しましょう。

税理士事務所によっては無料で相談を受けてくれるところもあります。

質問事項をなるべく簡潔にまとめておきましょう。

②国税庁の確定申告書等作成コーナーで作成する

参考

【確定申告書等作成コーナー】-TOP-画面国税庁

国税庁HPに、確定申告書の作成コーナーがありますので、こちらで作成する方法。

途中まで保存することができたり、過去年分のデータを利用することができます。

③会計ソフトを使用する

個人事業主の方は、帳簿をつける必要があるかと思います。

帳簿の機能と、確定申告書の作成が同時にできる会計ソフトなるものがこの世にはあります。

Windows・Mac両対応で無料でも使用できる会計ソフトを少しまとめてみました。

ソフト名プラン
MFクラウド確定申告フリープラン:0円
ベーシックプラン:792円(月)~
やよいのオンラインシリーズ白色申告:0円(年)~
青色申告:8,640円(年)~ ※初年度0円
freeeお試しプランあり
個人事業主:882円(月)~

その他確認しておきたいこと

ここから先は、最近何かと話題のふるさと納税や、IDECO、NISAについてです。

それぞれ提出するべき資料や申告すべきことはあるのか確認していきましょう。

ふるさと納税

ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄附ができる制度のことです。

手続きをすると、所得税や住民税の還付・控除が受けられ、多くの自治体では地域の名産品などのお礼の品が用意されています。

寄附金の「使い道」が指定でき、お礼の品もいただけるとても魅力的な仕組みです。

漫画で分かりやすく解説されているので、ぜひご覧ください。

参考

漫画でわかるふるさと納税 | ふるさと納税サイト ふるさとチョイスふるさと納税サイト ふるさとチョイス

ふるさと納税は年末調整では控除申請をすることができません。

ですが、確定申告をする必要のない給与所得者に関しては「ワンストップ特例制度」というものが使用できます。

MEMO
ワンストップ特例制度とは、ふるさと納税をした後に確定申告をしなくても寄附金控除が受けられる仕組みのこと。「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」という申請書に必要事項を記入して、寄附した自治体に送るだけで、制度を受けることができます。寄附金上限額内で寄附したうち2,000円を差し引いた金額が住民税から全額控除することができます。

ワンストップ特例制度が適用外の場合は、確定申告を行ってふるさと納税の控除を受けましょう。

ideco

idecoとは「個人型確定拠出年金」の愛称で、掛け金は全額所得控除され税金が戻ってくるものになります。

仕組みとしては、60歳までの間に毎月一定の金額(掛け金)を出して、その掛け金で投資信託や定期預金、保険などの金融商品を選んで運用し、60歳以降に運用した資産を受け取るというものです。

注意
idecoは60歳まで資産を引き出すことができません。そのため個人の年金といわれているのです。

10月~11月ころになると、「小規模企業共済等掛金払込証明書」が郵送で届きますので、保管しておきましょう。

年末調整の場合は、「給与所得者の保険料控除申告書」に「小規模企業共済等掛金控除」という欄があるので、そこに一年の払込額を記入し証明書と一緒に提出しましょう。

確定申告の場合は、確定申告書B・第一表にある「小規模企業共済等掛金控除⑬」欄に、一年の払込額を記入し証明書と一緒に提出しましょう。

NISA

NISAは少額投資非課税制度のことで、投資によって得られた売却益(譲渡益)や分配金の運用益が非課税になるというものです。

通常、日本では投資から得られた利益に対して税金がかかりますが、NISAではこの税金がかからないということです。

では、NISAは年末調整や確定申告に影響はあるのでしょうか。

答えはNOです。

税金がかからない(非課税)=確定申告はいらない。ということがNISAが人気である理由の一つでもあるのです。

まとめ

さて、いかがだったでしょうか。

年末調整と確定申告の重要な役割と、申告書などを記載する大変さが浮き彫りになりました。

会社員の方は確定申告にあまりなじみがないかもしれませんが、知っておくと今後必要になったときに役立つかと思います。

年に一回の総決算ですが、自分が働く年数を考えればそこまで多い数ではありません。

自分の所得や、税金がどれくらいかかっているのかなどを毎年チェックするいい機会だと思うので、ぬかりなくチェックしていきましょう!!